エスコートランナー

金継ぎに思う。

家ねっと代表でエスコートランナー役の中野です。

皆さんは、
金継ぎってご存知ですか?

陶器や磁器が割れてしまったら、
そこに漆を塗って

その上から
金をつけて、

割れを直す技術です。
大昔からあるようですが、

北海道ではあまり見かけませんでした。

ところが
お一人、本州で修行をされ、

戻ってこられた方がいらっしゃいます。
まだ、40代になられたばかりの、

若い女性です。
小樽の築80年以上の古民家を

工房にされています。
先日私は、

その方に、
アロンアルファでくっつけていた片口と、

口が二箇所欠けていたぐい飲みの
金継ぎをお願いしました。

片口は普段使いの焼き物でしたが
気にっていたので直すことにしました。

そのついで、
というのも変ですが、

亡くなった父の
お土産だったと思うぐい飲みを思い出し、

一緒に直してもらうことにしたのです。
数ヶ月後、

片口は素敵になって、
そして、

ぐい飲みは、
あれ?どこが欠けていたんだっけ?

と思うほど、
綺麗になっていました。

家に持ち帰り
片口は湯冷ましとして毎日使っているのですが、

ぐい飲みは
そのまましまっていました。

でも、
なんだか

急にそのぐい飲みが気になって、
ゆっくり手にとって見たんです。

そうしたら、
なんというのでしょうか。

ぐい飲みが
ふくよかになって

戻った感じがしたのです。
そして、

お酒が好きだった父のことを
思い出しました。

旅行に出かけるたびに
焼き物のぐい飲みを買って来ていました。

このぐい飲みが
何焼きなのか、

私は知らないけれど、
金継ぎされたぐい飲みは

父のような
温かさを持って

生まれ変わって来たように感じました。

金継ぎは
不思議ですね。

その食器の持っている思い出を
蘇らせて、

もう一度
生き返らせる力があるみたいです。

ちなみに
片口は夫と二人で信州旅行に行った時に買いました。

当時は
私は酒豪でしたので

酒蔵で試飲をしたついでに
買ったものでした。

今は、
なぜか、下戸になったので、

酒器としては使えませんが、
毎朝、備えるお茶を入れるために、

湯冷ましとして
使っています。

アロンアルファでつけた時は
悲しい感じでしたが、

金継ぎをしてもらったら
旅行の思い出が、

余計に大事になりました。

壊れたら、
古くなったら捨てる時代ですが、

良い形で修復したら
価値が上がるものもあるのだと

思いました。

22日は、
親の家をどうする?セミナーです。

金継ぎのように
上手く直すと思い出の価値が上がるかも知れません。

ぐい飲みを見ながら
本当に直して良かった!と、思いました。

エスコートランナー役の中野でした。

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